紅茶の飲み過ぎは結石ができる!?

今年度の健康診断で腎機能が低下していることが判明しました。

実はGFR(糸球体ろ過値)という、腎臓の機能を調べる検査で、30代の若さで基準値を下回っていたのです…………!!

これは由々しき事態で、かなり心配されるべきことなのです。

いろいろ原因を模索したのですが、もしかしたら飲み物が原因なのかもしれない、ということにたどり着きました。

私は紅茶が大好きで、福袋も購入してしまうほどです。

しかし、実は利尿作用があるため、紅茶は水分補給にはあまりそぐわないのです。

分かっていながらも仕事中も水分補給に紅茶を飲んでいたからでは?!という考えに至りました。

紅茶が原因かもしれないと思った理由は、紅茶を飲んでいる日に限ってなぜか背中の真ん中から少し下のあたりがだるい感じがあり、腰痛のような違和感がありました。

そのあと水分補給のために麦茶を同じ量飲んでいると、不思議とその腰痛が消えたのです。

看護学生の頃、腎臓の専門の先生に「腎臓はみんなが思うより高い位置にある」と聞かされたことを思いだし、もしかしたらこの腰痛は腎臓かもしれない、と調べるきっかけになりました。

そして調べていくと紅茶が原因で尿路結石を起こす可能性があるということにたどり着きました。

尿路結石?!紅茶が原因の可能性も!

腎結石患者の約75%がカルシウムによる結石が原因とされていて、その大部分はシュウ酸カルシウム結石であるとされています

シュウ酸はヒトでは代謝における最終産物です。

尿中に排泄されるシュウ酸は尿路結石の危険因子で、7割は食事からとされています。

シュウ酸による結石は尿中に排泄されるシュウ酸の排泄量にあわせて増えます。

東欧からの報告ではシュウ酸カルシウム結石の患者さんの食事からのシュウ酸は、その80~85%が紅茶やコーヒーであったと報告されています。

調べるとやはり紅茶で結石の危険があがることが分かりました。

そして、GFR(糸球体ろ過値)が低下する原因に結石も関わっている可能性があることも判明しました。

このことから、シュウ酸をなるべく摂らない=摂取を減らすことが大切になると分かったのです!

紅茶に含まれるシュウ酸量について

シュウ酸はほうれん草などいろんな食べ物に含まれていますが、お茶にも含まれています。

お茶類100gあたりのシュウ酸量は玉露>抹茶/煎茶>番茶>ほうじ茶であるとされています。

また、お茶一杯あたりのシュウ酸量は、紅茶(150ml)で14.09mg、玉露(50ml)で5.51mg、煎茶(60ml)で4.78mg、番茶(60ml)で2.47mgとされていて、紅茶は煎茶とほぼ同じくらいのシュウ酸が含まれている計算になります

シュウ酸の吸収を減らすにはどうしたら良いか

紅茶にもシュウ酸が多く含まれていることが分かったら、次はシュウ酸をなるべく摂らないようにする必要があります。

それでは具体的にどうすればいいのでしょうか。

実はシュウ酸の吸収を減らす方法や食べ合わせなどがあります。

野菜は茹でて食べること

例えばほうれん草は炒めたりするよりも茹でたほうがシュウ酸が溶け出して、除去量が31~51%になったという報告もあります。

食べ合わせを考える

実はシュウ酸はカルシウムを一緒に摂ることで腸内での吸収が抑えられることが分かっています。

その理由は、シュウ酸とカルシウムが結び付いて吸収されずに便として排泄されるためです。

ですから、紅茶を飲むときはミルクティーにすることでシュウ酸の吸収を抑えてくれます

これを踏まえて私は以下のように生活を変更しました。

今まで仕事中に水分補給として飲んでいましたが、朝にヨーグルトを必ず食べるので、紅茶は朝の飲み物として飲むことにしました。

水分を多くとる

水分を負荷したヒトの尿を用いた実験では、シュウ酸カルシウム結晶が作られにくくなるという報告があります。

水分を摂ることによる尿の希釈は結石予防に有効だとされていて、この研究では水分は1日2L以上飲むことをすすめています

紅茶と尿路結石のまとめ

●ある報告ではシュウ酸カルシウム結石の患者さんの食事からのシュウ酸は、その80~85%が紅茶やコーヒーであったと報告されている

●紅茶は煎茶とほぼ同じくらいのシュウ酸が含まれている計算になる

●シュウ酸の摂取や吸収を減らす方法としては、野菜ならば茹でること、カルシウムと一緒に摂ること、水分(水や麦茶)を1日2L以上飲むことである

健康診断の結果が返ってきたときにはあまりにも衝撃でしたが、腎臓を大事にするためにも生活習慣を良くしていこうと思います!