2021年12月に3回目のワクチン打ちました!打つか打たないか!?新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンはいつ打てる?治療薬がないのはなぜ?
2021年3月に一回目、4月に二回目のワクチン、12月に3回目を医療従事者として打たせてもらいました。
副反応についてはのちほど述べますね。
第3波において、東京では一日当たりの感染者数が2000人を越える日もある新型コロナウイルス感染症ですが、まだかまだかとワクチンについて気になっているかたもいると思います。
私の職場ではそろそろ「新型コロナウイルスのワクチン」の話がチラホラ出てきています。
私自身のワクチンを打つか打たないかという意見も踏まえて述べていきます。
目次
なんで新型コロナウイルスには治療薬(特効薬)がないのか?
新型コロナウイルスに感染して入院治療を受けている人はどんな治療を受けているのでしょうか?
新型コロナウイルス(COVID-19)に特異的な薬は市場に出回っておらず、2020年12月時点で承認されているのはレムデシビルとデキサメタゾンだけなのです。
レムデシビルはWHOから使用に懐疑的との見方が示されていて、デキサメタゾンは新型コロナウイルスの根本的な治療として用いられているわけではないのです。
なぜ新型コロナウイルスに特異的な薬がないかというと、抗ウイルス薬の開発の難しさにあります。
COVID-19はウイルスによる感染症です。
ウイルスは自力では増えることができず、人の細胞に取り入って人の機能を借りて増殖していきます。
肝炎ウイルスの治療薬などはウイルスが人の細胞に入り込んだり増えたり、広がったりする過程のどこかを防ぐことで効果を発揮するんです。
ウイルスの構造はとても単純で治療の標的となる弱点が少ないため、抗ウイルス薬の開発を難しくさせています。
しかも、先に述べたように、人の機能を借りて増殖するので、人体に影響を与えずにウイルスだけを標的にする薬を作るのが難しいのです。
例を挙げると、いわゆる「風邪」はウイルスにより引き起こされますが、有効な治療薬はなく治療のメインは対症療法となっていますよね。その理由の一つはここにあります。
このように抗ウイルス薬の開発が難しいため、ワクチンにより免疫を獲得し発症や重症化を防ぐことが重点におかれています。
日本で打てる新型コロナウイルスのワクチンは?
海外ではファイザー/ビオンテック社開発のものと、モデルナ社開発のワクチンの接種が始まっています。
日本は2021年3月の時点でファイザー社からワクチンを採用しているようです。
そのあと、モデルナ社からワクチンを輸入しています。
ファイザーのワクチンは、約6000万人分の供給がメーカーと日本政府との間で約束されているとのことです。
追記:2021年1月中ごろには「約7200万人分の供給を年内にうける」とのニュースがありました。そのあとは色々迷走して全国民にワクチンが行き届くのは2022年なのではないか、とも言われています。
ファイザー社もモデルナ社のワクチンもどちらもmRNAワクチンという新技術のワクチンです。
日本で採用されたファイザー社のワクチンは治験のデータが16歳以上のものしか無いため、現状日本でも16歳以上の人にしか接種をしないことになっています。
ちなみにどちらのワクチンでも二回接種の必要があるそうです。
今回のワクチンは予防効果が90%らしく、分かりやすく言うと「発症リスクが10分の1になる」のだそう。
麻疹ワクチンは最も効果の高いワクチンの1つですが、このワクチンの予防効果は95%といわれ、インフルエンザワクチンの予防効果は時期にもよるが50%だろうと言われているので、予防効果90%というのがいかに効果があるのかがわかりますね。
また、新型コロナウイルスに感染しても重症化を抑える期待もでき、特に65歳以上の高齢者においてはファイザーのワクチンの有効率は94.7%という結果が出ています。
実際に、大阪府の発表では、2021年3月以降に新型コロナウイルスにかかった人を調べた結果、死亡した人や重症化した人のなかでワクチンを二回打ち終えた人はいなかったということが分かっています。
ただ、ワクチン接種を二回していた人でも一定数感染することがあるようなので、感染対策は行う必要があります。
第5波においては若者も重症化することがあり、重症化したということは、死亡する可能性もあるので、ワクチンの効果は期待できるのではないでしょうか。
しかし、ファイザーのワクチン…と聞くと、以前にニュースになったことを覚えていらっしゃる方もいるかと思います。
生産ラインを増やし出荷体制を整えるために出荷ペースを抑えます、ということ。
これにより欧米などではワクチンの接種計画が変更されるかもしれないということ。
さらに、出荷や保存で-75℃±15℃の環境を保たなくてはいけないなどの難しさなどがあること。
そして、一番不安なのが副反応ですよね。
もちろん一般の人よりも先に打つ予定の私たちも副反応は心配です。
そして、「国公立系の医療従事者への先行投与で副反応を見る」というニュースも正直恐ろしいです。
これで医療従事者に副反応がかなり出て病院閉鎖になったらどうするんだろう、なんて思います。
さらには、ノルウェーでワクチン接種後に33人が死亡し、その中には75歳以上で基礎疾患を持つ高齢者が多かったというニュースも気になります。
ワクチン接種との関連は不明とのことですが、基礎疾患があるからワクチンの軽い副反応が出た場合でも重くなりやすいのではないか、とも言われています。
医療従事者のあとは基礎疾患を持つ高齢者にワクチン接種の順番がやってきますが、こんな状況でワクチンを打とうとする人が増えるのか不安もぬぐいきれません。
体力の弱った高齢者においてはワクチン接種はしっかり考えて判断する必要がありそうです。
新型コロナウイルスワクチンの副反応にはどんな症状があるのか
副反応は軽いものでは打った部位が赤く腫れる程度のものから、最悪死に至るまで本当にさまざまです。
私たちがスタッフと話しているところでは死に至るまでのものは確率が低いのでそこまで心配しなくてもいいだろうけど「発熱したときがイヤなパターンだよね」と言ってます。
発熱したらその熱が感染によるものなのか、副反応なのかは検査しないと分からないので、しばらく休まないといけなくなります。スタッフの数が減ったらまた大変なことになるよね…と。
同じ人間といってもかなり個人差がありますから、副反応が出る、出ないはもう分からないよね、と話しています。
今回のワクチンの副反応に関するデータでは、接種部位の痛みが一番多く60~90%の人が訴えています。
その他、頭痛や倦怠感、接種部位付近のリンパ節が腫れる、筋肉痛や関節痛などなど他の予防接種で使うワクチンとあまり変わりないそうです。
そして、1回目よりも2回目の接種のほうが副反応は多く起こり、副反応は若年者のほうが多くみられるようです。
これを聞いてちょっと億劫になりました…痛みは避けられないようだ…と。しかも、2回…。
さて、一番心配なのはアレルギー反応ですが、このアレルギーの原因と考えられているのがポリエチレングリコールと呼ばれるワクチンに含まれる物資です。
このポリエチレングリコールにアレルギーのある人は接種を控えたほうがいいです。
でも、ポリエチレングリコールってなんなの?!って思いますよね。私も思いました。
ポリエチレングリコール(PEG)は、医薬品の添加物としてよく使われており、軟膏や座薬、錠剤のコーティング、その他、腸管洗浄剤(大腸カメラをするときに飲むやつの一部)や、化粧品にも配合されていることがあるそうです。
化粧品の表示にPEG-○○とあれば、それはポリエチレングリコールです。保湿成分として使われているようです。
意外と身近ですね。
さて、新型コロナウイルスのワクチンのアナフィラキシー(アレルギー)反応は、10万人に1人の割合だそうです。
ちなみに…
ペニシリンという抗生物質でアナフィラキシーが起こる割合が5000分の1。
一般的なワクチンでのアナフィラキシー反応の割合が100万人に1人。
ということなので、ペニシリンよりは少ないですが、一般的なワクチンよりはアナフィラキシー反応の割合は多い、と言えます。
今回のワクチンではアナフィラキシー反応は86%の人が接種後30分以内でアレルギー反応を示しているので、ワクチンを打ったあと30分は帰宅せず様子を見るのが良いですね。
また、アナフィラキシー反応を起こしやすい人として、なんらかのアレルギーを持ち、過去にアナフィラキシーを起こしたことがある人は特に気を付けましょう。
ちなみに私もアナフィラキシーの経験がありますからちょっと心配です。
心配な場合は医師と相談して接種を判断しましょう。
私もワクチンに関しては懐疑的でしたが、みなさんに感想をいち早くお届けできるのではないかと思い、打とうと決めました。
懐疑的だった理由は、生涯免疫ではなく一時的な免疫の獲得というところと、今までのワクチンのように何回も試験を繰り返して作られたものではなく急ぎで作られたものなので副反応が心配だったから、です。
医薬品はとてつもない年月をかけて開発されることを知っているので今回の一年足らずでの開発が心配でなりません。
しかし、色々調べていくうちにその有効性を理解し、早い時期の新型コロナウイルス流行脱出のためにワクチンを打つことに決めました。
新型コロナウイルスのワクチン接種スケジュールは?
私の職場では、つい先日、打つか打たないかの回答を返信せよ、という連絡が入りました。
打つ人は住所を報告する必要があるそうで、なぜかと思っていたら、接種は都道府県ごとにワクチン接種の券が配布されるらしく、その関係かな?と推測します。
私のところでは国内の薬事承認がなされたあとに2月下旬以降に入荷、接種となるとのこと。
先行接種を逃すと職場ではワクチン接種はそのあと行わず、一般接種が検討されている4月以降(最近のニュースでは5月以降?→さらには2021年前半までには、と変更された。)に接種となることが考えられるとのこと。
そして、意外にもスタッフの約1割の人が「打ちたくない」と言っているようで…医療従事者でもそれくらいの割合で打ちたくない人がいるんだな、といった印象です。
政府のサイトによると、
医療従事者の接種→高齢者への接種→高齢者以外の基礎疾患を持つ人・高齢者施設などの従事者・60~64歳への接種→それ以外の人
というスケジュールです。
上記に記載した「一般接種」というのが、どこを指すのかは分かりません。
ファイザー以外にもワクチンができてさらなる入荷が見込めて、4月以降(最近のニュースでは5月以降?)の一般接種で対象が広がれば早くワクチンを打てるようになるかもしれませんね。
ちなみに、モデルナ社のワクチンは国内での治験が1月下旬頃から始まるらしく、承認されるのはもう少し先になりそうです。
また、国はワクチン接種を「推奨」としており「義務」ではないので、各々が接種するかどうかを判断しないといけません。
迷われる人は「接種が始まる前」にかかりつけ医に相談しておくことをオススメします。
新型コロナウイルスワクチン打ちました!ワクチン接種のあとの感想は?
2021年3月に新型コロナウイルスワクチンを打ちました。
感想は、結果からいうと、一回目の注射のあと翌日に打ったところに筋肉痛のような症状がでました。腕を動かすときに重ダルい感じです。これは周りのスタッフがほとんど訴えているのでみなさんも打った次の日は起こる可能性はあると思います。
午後4時にワクチンを打ちました。当日中は全然痛くなかったですが翌朝は打ったところが痛いんです。でもすぐ治りましたから安心してくださいね。
アナフィラキシーに関しては、接種会場に待機ブースがありましたが、他のスタッフ含め、今のところ誰一人として起きていません。
食物アレルギー持ちの私も大丈夫でしたよ。
二回目の接種のあとは腕の痛みは一回目より感じませんでした。
しかし!二日目は発熱がありました!ニュースになっているように、37度後半から38度、なかには39度の発熱があった人もいました。
割合的には10%の人が発熱していて、同じフロアだけなら3割ほどが発熱していました。
高齢になってくると副反応が少ないとのことでしたが、定年後再雇用の師長も発熱していたので、一概には言えなさそうです。
また、ワクチンを打った経験からいうと、家族同時に打つと発熱したときに世話する人がいなくなるので、ぜひとも日をずらして打つことをオススメします。
職場も同じで、スタッフがまとまって二回目のワクチンを打つと、翌日に発熱して、業務が回らないなんてこともあるので考慮した方がいいです。
実際に私の職場では大変なことになっていましたので…
そして、3回目。私は三回ともファイザーのワクチンを打ちました。
副反応は2回目とほぼ同じで、腕の痛みと、発熱です。
職場のスタッフを見ていると、熱は2回目よりも軽くすむ人が多いようですが、相変わらず37.5度を越えて仕事を休まざるを得ないスタッフもそれなりにいました。
私も微熱ですが、37.4度まであがりました。
ですので、3回目のワクチン接種の際も次の日はお休みをいれておいた方がゆっくり休めると思います。
ただ、2回目よりも熱はまだそこまでキツくない印象ですので怖がりすぎなくていいと思います。
ワクチンによる抗体がつきやすい人とつきにくい人で分かっていること
ワクチンの抗体について分かっていることがいくつかあります。
インフルエンザワクチンでの研究ですが、睡眠時間とワクチンによる抗体についてのものがあります。
「4時間しか睡眠しない人」と「8時間睡眠する人」とで、ワクチンを打ったあとの抗体価の上昇を調べました。
結果として「8時間睡眠する人」は十分な抗体価の上昇がありましたが、「4時間しか睡眠しない人」の免疫反応がとても弱く「8時間睡眠する人」の約50%にしかなりませんでした。
要するに、睡眠時間が足りていない人はワクチンを打っても抗体がつきにくいということが分かります。この結果はインフルエンザワクチンだけではなく肝炎ワクチンでも同じ結果が出ています。
睡眠時間が足りていないと、免疫力が下がりやすいため、コロナもそうですが感染症にかかりやすいといわれていることも納得できますね。
これからワクチンを打つ予定のある人は接種の前後にしっかり睡眠をとることをオススメします。
コロナワクチンの抗体価の推移
さて、コロナウイルスのワクチン接種が進むにつれて、ワクチン接種後の抗体価の推移も研究されています。
初めから言われているのは、ワクチンは二回目を打ったあとに非常に高い抗体がつくということで、一回打ったのみでは不十分だということです。
また、最近では、私が医療者として打たせてもらったファイザー製のワクチンは、3ヶ月後には抗体が1/4に落ちるということも報告されています。
私は3月に打ったのでもうほぼ抗体はないのかもしれませんね。
これはファイザー製のワクチンだけではなく、他のワクチンでも似たような結果が出るのではないかと私は考えています。
このことからも「ワクチンを打ったから大丈夫」ということではないと分かりますね。
また、ワクチンを打った人が増えた今、いろんな調査がなされています。
その研究で分かったことは、ワクチンを打ったあとの抗体は生活習慣や持病などで減っていきやすい人とそうではない人がいるのです。
その調査で分かったことは「喫煙」「飲酒」「高血圧」「糖尿病」のうち「喫煙」のみがワクチンなどでつけた抗体を減らすリスク因子だったのです。
ですから、喫煙者は肺炎になるリスクも高いため、2021年12月ごろから始まる3回目の接種(いわゆるブースター接種)を積極的に受けた方が良いでしょう。
いろんなワクチンの情報が出回っている今ですが、どの情報が正しいのかきちんと自分の目でも調べてください。
みなさんのもとに早くワクチンが普及して安心して過ごせるようになれたらいいですね。