オートミールvsベースブレッド!

1食分で1日の3分の1の栄養素がほとんど摂れるのが魅力のベースフードですが、ベースフード以外にもビタミンやミネラルを補給できる方法はたくさんありますよね。

今回は最近ダイエットで流行りの〈オートミール〉と比べてみたいと思います!

オートミールとは?

オートミールとは、燕麦(えんばく)というイネ科で、馬などの飼料として有名な植物を脱穀することで調理しやすくし、加工したものです。

オート麦、オーツ麦などとも呼ばれています。

燕麦は健康食品として扱われることが多く、燕麦由来のβグルカンと呼ばれる食物繊維には血中のコレステロールや血糖が上がるのを抑えたり、血圧を下げる、排便を促す作用などがあると報告されています。

燕麦は小麦と比較してたんぱく質や脂質が多く、加工したオートミールは全粒穀物のため、食物繊維やミネラルも多いのです。

さらにはたんぱく質や脂質、食物繊維やミネラルの割合が多いためデンプン量は少なくエネルギー量は低いとされ、健康食品としてのバリューに拍車をかけています。

ベースフードも糖質を抑えながらたんぱく質や食物繊維、ミネラル、ビタミンなどをバランスよく含んでいる食べ物なので、ライバルといっても過言ではないと感じます。

オートミールの栄養成分

コロナ禍の巣籠もり需要もあり、ここ数年のオートミールの販売数は最大1,800%以上の期間もあるなど飛躍的に伸びています。

オートミールの歴史は古く、古代エジプトの頃から食べられていたと言われています。

白米や玄米は炊く必要がありますが、オートミールは出汁をいれて電子レンジでチンすることで簡単に食べることができます。

オートミールは白米や玄米と比較しても糖質の量は低く、それなのにカルシウムは豊富に含まれているなどたくさんの栄養素が含まれています。

他にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか。

オートミールをおよそ30gで1食分とすると、エネルギーは約110キロカロリー、炭水化物約20gのうち、糖質は17g、食物繊維は3gです。

オートミールの食物繊維は玄米の約3倍、白米の約20倍にもなります。

たんぱく質は約4g、脂質は2g、食塩相当量は0となっています。

ビタミンはB1が約0.1mg、B2が約0.02mg、ナイアシンは約0.3mg、パントテン酸は0.4mg、B6は0.05mg、葉酸は約10マイクログラム、Eは0.2mgです。

ミネラルはカルシウムが15mg、鉄分は1.4mgです。マグネシウムは約30mg、カリウムは約85mg、リンは約122mg、亜鉛は約0.7mg、銅は0.09mg、セレンは5.9マイクログラムです。

鉄分は玄米の約2倍含まれているとされています。

また、妊娠中や子どもも食べられるので、安心してくださいね。

ベースフードとの栄養素の比較

オートミールもベースフードも1食分として比較します。

カロリーの比較

ベースフードのカロリーはパスタとソースを用いると470~530キロカロリー、パンは410~550キロカロリーです。

圧倒的にオートミールのほうが低く抑えられています。

三大栄養素の比較

オートミールはベースフードに比べるとたんぱく質の量はあまり多くはないです。しかし炭水化物においては食物繊維の量はベースフードの半食ぶん摂れるにも関わらず、脂質や糖質はどちらもベースフードより低いのでとても健康的であることが分かります。

ベースフード(パンで比較)の1食分のたんぱく質は27g、脂質は16g、炭水化物は60gのうち糖質が54gで食物繊維が6gです。

ビタミンの比較

ビタミン類の量は、1食分で換算するとベースフードのほうが圧倒的にバランスよく、かつ豊富に含まれています。

特にB2や葉酸についてはベースフードのほうが20倍、ナイアシンについては50倍以上もの量が含まれています。

ビタミン類は健康を維持する働きがあります。肌や粘膜、細胞などの機能を維持する働きなどにも関わるのですが、体内でほとんど作ることができないため、食べ物から摂る必要があるのです。

ただし、ビタミンも摂りすぎることで悪影響が出ることもありますが、ベースフードは1日の必要量を目安にして製造されていますので、摂りすぎとなることはないと考えられます。

ミネラルの比較

カルシウム、マグネシウム、カリウム、リン、亜鉛、銅、セレン、鉄分に関してはベースフードのほうが圧倒的にバランスよく1日の必要量が摂れるほどに含まれています。

しかしながら驚くべきは〈鉄分〉です。

たった30gの量でありながら、ベースフードの半食分と同じ鉄量が含まれています。

鉄分に関してはオートミールも負けていないと言えます。

オートミールがオススメな人はどんな人か?

まず、オートミールは脂質と糖質が低く抑えられるので、ダイエットにはベースフードよりも向いているでしょう。

また、食物繊維や鉄分はベースフードを半食食べるのと同じ量摂れるので、ダイエットしつつも食物繊維や鉄分を摂りたい人にはオススメです。

反対にベースフードがオススメな人は、日頃から運動をしていて、たんぱく質をたくさん摂りたい人や、栄養バランスを整えたい人などです。

ベースフードは栄養素がかなりバランスよく含まれているので、忙しくていつも栄養が偏ってしまう人にすすめたい食品です。

まとめ

●オートミールはデンプン量は少なくエネルギー量は低いとされていて健康食品として扱われていることが多い。

●妊娠中や子どもも食べられる

●オートミールは炭水化物のうち食物繊維の量はベースフードの半食ぶん摂れるにも関わらず、脂質や糖質はどちらもベースフードより低いのでとても健康的でダイエットに向いている

●ビタミン類に関してはベースフードのほうがたくさん含まれている

いかがでしたか。

完全栄養食のベースフード(※)や、ダイエットに向いているといわれるオートミールもそれぞれに良いところ、足りないところがありました。

みなさんが普段足りていない栄養素を思い出して、それに合わせた食事を選べたらいいですね!

(※注釈)この記事におけるベースフードやベースブレッドに関する栄養素についての内容は、栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。ということです。