〈ママ必見!〉乳がんの放射線治療で生命保険がおりないケースがある?!
乳がんは2017年のがん統計においては女性の罹患率1位、2018年のがん統計では女性の死亡数が多い順で5位になっています。
また、生涯で女性が乳がんになる確率は10人に1人とされています。
目次
乳がんの治療について(標準治療)
乳がんの治療方法は、現在の標準治療では最も基本的な治療は手術ですが、病気の進行具合などによって組み合わせの治療法が変わってきます。
乳がんの手術には、乳房切除術と乳房温存術の二種類があります。
このうちの乳房温存術には乳房内再発のリスクを下げるために、よほど避ける理由がない限りは術後に放射線治療が併用されます。
併用することにより乳房切除術と同等の治療成績が得られるのです。
乳がんの放射線治療について
放射線治療は手術、化学療法と並んで三大治療のうちの一つです。
近年の医学の進歩により、放射線治療も進歩しています。
乳がん術後の予防照射では多くの施設が25回50Gy(グレイ)の照射を標準的に行っています。
一方で1回あたりの放射線量を増やして短期間で治療を終了する寡分割照射も、その治療成績から保険適応になっており、こちらの方法を選択する施設も増えてきています。
寡分割照射(短期間の放射線治療)について
乳がん術後の予防照射としての寡分割照射では40~42.5Gy/15~16回の照射を実施することが多いです。
日本での治療成績ですが、寡分割照射は近年取り入れ始められた治療だそうで、治療後10年以上の追跡調査が実施されているところだそうです。要するに、長期間の予後に関してはまだ未知の部分はあります。
しかし、短期間でみると治療成績は標準的な照射と差異はほとんどありません。
治療成績に差異がないのであれば、治療期間が短いことで通院の負担も減り、医療費も抑えられるので個人的には短期間の照射もいいのではないかと思いますね。
同じ治療なのに総線量が違うじゃないか!と思われるかたもいらっしゃると思いますが、1回あたりの線量をあげることに意味があるそうなので、従来の放射線治療の線量より少なくてもよいそうです。
しかし、寡分割照射の適応には諸説あり、医師の判断が必要ですので、まず受診して相談しましょう。
放射線治療時の生命保険について
放射線治療はがん保険や医療保険などの契約で適応になっていることが多いですが、契約内容によっては放射線治療じたいがオプションになっている保険もあるようです。
また、10年以上前に契約したものや、がん保険や医療保険のなかには放射線治療の適応が「50Gy以上の放射線治療を受けた場合」と線量が規定されているものがあります。
この場合ですと、先に説明した寡分割照射では総線量が50Gyに満たないため、保険金がおりないケースがあるようです。
放射線治療を受ける場合は受診の前に必ず契約内容を確認しておきましょう。
また、保険内容をそのままにせず、定期的に見直しをすることで最新の治療に沿った契約に変えていく必要がありますね!!